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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

やっぱりバルーチ族-3

バルーチ・バローチ・バルーチュなどと地域によって呼び方は変わるものの現在でも移動という形態をとる数少ない部族がBaluchです。とらえどころの無い、神秘性がその魅力の一つでしょうか?

▲裁判官の娘の絨毯の話も、様々なバリエーションがあるようで以前にクエッタの絨毯商から聞いた話では・・・。
『監禁された裁判官の娘は、絨毯を織るのがとても上手で、籠もった部屋で淡々と絨毯を織って居りました。織り上げられた絨毯は町のバザールに売りに出されておったそうです。偶然にもバールリ族の彼氏がその絨毯を見つけます。一目見てその絨毯は、愛する彼女が織ったものだということを直感します。そしてその絨毯の中に彼女の居場所が、暗号のように織り込まれていることを解読するのです。地図のようなその文様により、監禁された娘の居場所を発見し、闇夜に助けだし、遠くの町まで逃げて、二人で仲良く暮らしたのです・・・。愛でたし愛でたし。』
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バルーチ族絨毯 19世紀 ホラサーン地方 トルバテ・ジャム周辺

この話を聞いて、うんこれは凄いと思いました。じゅうたんの文様には様々な気持ちが織り込まれていると思います。文字を知らなくともそこには気持ちを表現出来る場所なのです。彼の思いと彼女の思いが一つになった時そのじゅうたんは時空を越えた存在となりえるのです。

絨毯やキリムの文様は、伝統的な生活の中で伝えられていく物語や儀礼などに等しい【歴史=記憶】そのものです。

バルーチ族の好きな文様    
     <八角星>a0051903_165140.jpg
砂漠の大地に広がる満点の星空。現地語のセターラ・シタラは英語のスターの語源。
ユダヤ教、カバラの6角星。大陸から平安に伝わった陰陽道の呪術的意味をもつ5角星。
天に対する憬れや畏れと信仰。アナトリア(トルコ)では、豊饒や幸福を意味するようです。





現在ではバルーチ族はペルシア語系の言葉を話しているが、クルド語に最も近いようです。
バルーチという言葉はクルド語でも鶏のとさかという意味もあるようで、代表的な絨毯にも鶏冠のあるニワトリが描かれています。昔戦いの時に、この鶏冠のような兜を被っていたことがこの由来となっているようだが、確かではないのですが・・・。
ただこの鶏冠のあるニワトリの文様はバルーチのシンボルのように凛々しく描かれています。
               <鶏冠のあるニワトリ>
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バルーチ族 サドルバック 部分 パイル
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by caffetribe | 2006-03-02 16:29 | 部族の絨毯について。