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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

ハムセ(khamuse)連合『楽園の絨毯』


a0051903_18365055.jpg 部族じゅうたんの中でもひと際の華やかさと、鳥などのモチーフの面白い絨毯がハムセではないでしょうか?個人的にもバルーチ・タイマニ・ロリ・シャーセバン族等、結局全部か?等と共に最も好きな部族の一つです。
しかしハムセというのそのほかの部族とは違う少数氏族の連合体です。
ハムセ 連合 (部族連合)ハムセは、アラビア語で、5という意味。

南部ファールス地方の部族連合。(イラン南部のシラーズから東南に広がる地域です。)
▲アラビア語のアラブ族('Arab)、
▲チュルク語系のバハールルー族(Baharlu) 
▲アイナールー族(Inalu)、
▲ぺルシャ語のバーセリー族(Baseri)
▲チュルクとペルシア語系の混合したナルファル族(Nafar)の5つの民族で構成された、部族連合。


1860年ころカジャール朝の政府に反対するカシュガイ族に対抗するために政治的に組織された連合隊で「ハムセ」には5つ一緒という意味でもあるようです。
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          ハムセ連合 絨毯 19世紀

カシュカイ族の近くに住むために、カシュガイの絨毯と混合されてしまう場合が多いが、可愛らしい鳥のモチーフを連続して配したバードラグや細かいストライプに大胆な幾何学を組み合わせた絨毯などは特徴的である。部族絨毯の研究家ジェームス・オピエ氏の「トライバル・ラグ」でも遊牧系部族絨毯の中でも最高峰の絨毯として紹介されています。
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          ハムセ連合 絨毯 20世紀初め

かつてはパラダイスと言われたエラム文化の存在したこの地域の伝統をそのまま今に残したような楽しげな小鳥の表情や色彩感覚は、絨毯の真の意味である楽園そのものの存在を彷彿させてくれます。

☆ロンドンとスイスで手広く絨毯商を営むディラーの持つテヘラン郊外の巨大なウェアハウスで、2枚見つけましたが、新しいギャッベ絨毯100枚ほどの価格でその時は諦めましたが、状態もデザインも色も素晴らしく、未だに後悔しています。その後、テヘラン~シラーズ~フィルザバードなどずいぶん探しましたがそれらを超えるものに出会っていません。

下の絨毯がその時に逃がした大きな鯛です。
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現在はどこの海を泳いでいるのでしょうか?それとももう捕まってしまったかも、恐らく・・・。
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by caffetribe | 2006-03-04 18:52 | 部族の絨毯について。