べシール絨毯の中のチューリップ
そういえば日本でも正月からもう3ヶ月も経ってしまっていることに、少し驚きです。
もう桜前線もじわじわと北上を続けているというニュースも聞こえていますね。
そういえば、公園のチューリップはもう満開でした。
前回に紹介したベシールと呼ばれる絨毯の中のサイドボーダーに表現された、可愛らしいチューリップのモチーフです。
▲これもベシールの小さいお祈り用の絨毯です。
▲このフィールドにも可愛らしいチューリップが表現
されています。ペルシア語でチューリップはラーレ
と言いますがトルクメンでは、チルピィと呼ばれ、言
葉としては我々の知るチューリップにより近いです。
中央アジアに原種があるようで、知人は野生のチュ
ーリップをみた事があるそうです。
右のもシンプルだけどチューリップに見えます。
▲このトルクメン族の民族衣装は、文様が表現するそのままにチルピィと呼ばれています。袖が付いている服もありますが、これは頭から被るもので、日本でも庄内地方に残る「かつぎ」と呼ばれる被りモノに共通します。両側にある袖のようなものは、飾りで腕を通す事は出来ません。
実際には少し中心からずらして微妙にたれる袖(のような物)をずらすのが、お洒落のようです。
また、このチルピイは地の色が3つのタイプに色分けされていてます。赤及び黒、黄色、白ですが。赤及び黒は一般ですが、黄色は男の子を産んで立派に成人させたお母さんだけ、そして白は63歳?を過ぎた長老のだけが着れると聞いた事があります。おそらく厳しい遊牧生活で60歳を越えると言うのは、おめでたい事であったでしょう。この白いチルピィは一度だけしか見たことがありませんが、実際に着ている人をみたら、神々しく観えるのではないでしょうか・・・。
▲下の生地が見えないほど、びっしりと丁寧な刺繍が施してあります。
次回こそ絣モチーフで・・・。