ペルシア『花・鳥・水・太陽』と日本『花・鳥・風・月』その1
松岡正剛というクリエーター(作家)が著書『花鳥風月の化学』のなかで、『花鳥風月はその背後にいくつものコードを忍ばせたモードによって、日本人が表現世界を維持していくためのシステムでだったという見方です。=マルチメディアである。』という鋭い表現をされていますが、確かに日本人の感性を理解するうえで重要なキーワードなのだろう。
■ある絨毯好きの集まりで、日本的感性『侘び・さび』などの感性が、日本人にとって大切なものであるという話になった。同席していたイラン人に、同様にイランの人々にとって大切なものは何ですかという質問が出た。これは面白そうだと、耳を凝らせて聞いていると、そのイランの方は、まったく躊躇せず『絨毯です。』と答えられた。
う~む・・・・。これにはさすがに参ったというか、納得させられた。
前置きが長くなってしまったが、この絨毯がどうにも心に残っている。
典型的な色彩と、花などのモチーフの味わいから、イラン南部ケルマン州のラヴァー周辺で織られたものではないかと思うのだが、これまでに見たことの無いほどユニークで笑いがこぼれる絨毯であった。今はもう手元に無いが・・・。
【花】
これはペルシア絨毯などにもよく見られる、パルメッと的【ヨコ断面)な花モチーフである。
【鳥】-1
おそらく孔雀のような背の高い羽の美しい鳥が表現されている。
【鳥】-2
これはハチドリだろうか、日本にはいない鳥だが飛ぶ姿がやはり美しいようだ。
■このようにイラン人の好きな世界がたくさん表現されている、次回に続く・・・。