遊牧民に魅せられて。『Josephine Powell&松島きよえ』
一人は今年の初めに亡くなった、Josephine Powell。彼女は最後まで冒険的で、生涯が旅の途中であったような人生を送ったといわれている。彼女は世界的に名の知れたカメラマンでもあった。
もう一人はインドのグジャラート州での旅の途中、バスの交通事故で69歳という生涯を終えた松島きよえさん。
彼女は生前『遊牧民研究家』という肩書きを持っておられたらしいが、先端的な創作ダンスを身に着けた舞踏家であった。
生前の二人を良く知る人達はから聞けば、二人とも大変個性的で遠くからでもすぐにわかる強いオーラのようなものを発していたらしい。そうとう個性的であったらしい・・・。
まずは、今年のICOCイスタンブールでも大きく取り上げられ、彼女の残した膨大な写真とキリムそしてそれにともなう遊牧民の民芸品の展示から紹介させていただきたい。
彼女自ら『 THE KILIM BUG』(キリム狂)と呼んでいたように、遊牧民とその暮らしぶり、そして彼女達の織るキリムにどっぷりとつかり、相当な時間を遊牧民と共に費やしていたようだ。
いつもタバコを手放さないチェーンスモーカーの彼女は、一般人=定住者にはあまり興味を示さなかったようで、インタビューなどでも時として人を煙に巻くような対応だったようだ。
それまでは、Jon・Thompson氏の本などで彼女の写真を知らずに見ていたのだが、イスタンブールのスイスホテルの会場には彼女の、知られざる多くの写真が展示してあった。
その中で特に印象に残ったのが幾つかのモノクロの写真であり、おそらく50年以上前のアフガニスタンの風景や遊牧民、そして石仏などの写真であった。
上の写真はおそらくタイマニ族と思われる・・・。