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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

ダゲスタンの布『KAITAG』

昨年4月にトルコのイスタンブールで行われた、ICOC『国際じゅうたん会議』は
数々の素晴らしい内容の展示の中が行われていた。なかでも今だに心に残る印象的な展示がコーカサス西部のダゲスタン地方の祭礼布『KAITAG』であった。

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イスタンブールからボスポラス海峡沿いに何本かの大きな橋を
a0051903_18261279.jpg越えたところに ひっそりとあるS.SAMANCI 美術館で2つの
見ごたえのある展示を行っていた。

ひとつは以前に紹介した『IN PARAISE OF GOD』
題された、1500年~1750年という圧倒的な古さのアナトリア絨毯の展示であった。

この年代の絨毯がルーマニアのドラキュラ伝説で有名なトランシルベニア地方の教会にまとまった形で保存されそれらが極めて状態よく残ったいた。
京都の祇園祭りを彩る絨毯や布と同じように普段は使われずに大切にされて、残っていたというわけである。

前置きが長くなってしまったが、同時に開催されたダゲスタンの布は個人的に十数年憧れ続けた布であった。

雑誌『HALI』マガシンで紹介されたいたKAITAGをみつけ、一目ぼれし国立などの展示会のD.M.として真似させていただいていたのだ。

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  今回の『KAITAG』の展示は、1993年のHALIマガジンに掲載されたRobert Chenciner氏のコレクションが多数含まれていた。全部で47枚の圧倒的な『KAITAG』を、人のほとんどいない会場で落ち着いて見ることが出来たことは驚くべき偶然の幸運であった。
      
奇しくも会場にいたのは一組で、現在の雑誌『HALI』マガシンの編集長Daniel Shaffer氏であった。

さてダゲスタンとはどんなところであろうか?
これも偶然のなせる業か、なんと1992年に渋谷の松涛美術館において このマニアにはたまらないダゲスタンの展示が行われていたのだ・・・。

    
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当時大阪の民族学博物館の教授として活躍されていた、杉村棟氏企画による本格的な展示内容と地域や歴史、民族、技術などの解説がまとめられた図録は今でも大変に貴重な資料となっている。

    
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地理的には東にはカスピ海のある低地、中央から西は4000mを越える山々のそびえるコーカサス山脈がそびえている。
回りからを閉ざされた山岳地帯にひっそりと残る、山村が峠や深い谷を隔てて点在するという、非常に特殊な自然条件なため、つい最近ま外国人が訪れることがなく、彼ら独自の文化が守られきたところといえるのかも知れない。

同時に彼らは多くの民族に分かれているらしい。30を越える言語がそれぞれの民族にあり、研究者の間では『言葉の森』・『言葉の山』と称されているようだ。
 
図録の表紙にある民族衣装の見事さで、彼らの手仕事のすごさが推測されるが実際に、民族衣装・フエルト・絨毯・キリム・刺繍『KAITAG』・金属工芸・陶器・木工芸などありとあらゆ工芸品がどれも高いレベルで続いてきたようだ。
その中のアヴァール人達の織るキリムや絨毯はどれも素晴らしく世界中でも圧倒的な評価を得ている。

    
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               KAITAG 刺繍 ダゲスタン北部

次回からこの『KAITAG』がどのように使われ、どのような意味をもつのか少しずつ辿ってみたいと思っている。
     

     

      
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by caffetribe | 2008-01-31 18:33 | テキスタイルテキスト