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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

コンゴクバ王国の布Ⅱ

  このクバ王国の布は非常に限られた地域であり日本からは遼に遠い場所にも関わらず、日本に縁が深い布のようである。

この布を最初に知ったのは、『マチスの秘密』という謎めいた展覧会で乃木坂アートホールで1992年に行われた。
サブタイトルは~「ザイール・クバ族の染織展」というもであった。
この展覧会はアメリカ在住の世界的なテキスタイル研究家、メアリーハント・カレンバーグ女史のキュレーションによるもので彼女が大変に興味深いエピソードを披露している。

『かつて宣教師がクバの王へ贈りものとしてオートバイを持参したが王はなんの関心も示さなかった。そこでオートバイを引き上げようと動かしたとき、王の眼が輝いた。タイヤの残した模様が、新しいパターンとして取り入れられることになった…。』
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この展覧会に出展された作品は私にとってこれまでの常識を根底から覆すような衝撃があった。大げさだが『魂を揺さぶられる』 何かがあったのだ。もちろんこの布達をコレクションしたマチスも同様であっただろう。  
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その後も新宿の民芸店の老舗『備後屋』の故俵氏の素晴らしい収集品やアフリカンアートを日本に紹介し、広めた東京KANKANの小川氏の紹介したアオキ・インターナショナルによるコレクションなど、世界的なクバ王国布コレクションを日本にいながらにして見ることが出来た。
 
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また、絨毯などについての日本語で書かれた専門書が皆無なのにこの地域や布の文様の意味するところ、または技法などについて大変に内容の深い2冊もの本が、出版されている。

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この『アフリカンデザイン』は何度読んでも素晴らしい内容で著者の渡部公三氏と福田明男氏は共にアフリカの専門家であり、渡部氏は文化人類学者の立場
から何度も現地でのフィールドワークの実体験から構築されたクバ王国の人々の精神性と布の繋がりがわかりやすく紹介されている。

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もう一冊は、テキスタイルの総合的な研究家で、特に織りの構造についてとても詳しい大阪芸大教授の井関和代女史による膨大な技術的考察がまとめられた
『アフリカの布』で、これも世界では例をみない専門書だ。
       
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    この2冊から解ることをこんご、少しずつ紹介して行きたいと思う。
        
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by caffetribe | 2008-02-24 13:32 | テキスタイルテキスト