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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

Life is color(染めについて)

旅と絨毯とアフガニスタンのFさんから『それは本当に「天然染料」なの』という問いかけがあった。確かに幾つかのサイトでは天然の染料で染めらたものであることを強調しているようである。

イラン映画で『GABBEH』というカシュガイ族の女性と絨毯が主役の映画があった。映画の内容は族長の男親に他部族との結婚を反対されたカシュガイ族の娘がその思いを絨毯に織り込む。その絨毯に現れた文様は彼女の人生そのものである。そして最後は男と駆け落ちして、親父がそれを銃をもって追いかける。というような内容であった。
         
そこに登場する中年のおじさんが水辺で女性と恋に落ちるのだが、準主役と もいえるそのおじさんはアッバス・サイヤヒーさんという絨毯の染め師であった。学校の先生役で登場するのだが、彼が黒板の前で様々な色をおしえてくれる。
        
そして彼が『Life is color』と確か言ったように記憶している。

その時、これはすごい言葉だと思った。

数年後、テヘランの絨毯展示会で彼と偶然に会うことがあった。

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ナマイシカーテヘランの大規模な絨毯展で草木染のブースを 出展していたのであった。

様々な天然染料の素材を並べている。茜(ロナス)=赤、ザクロ(アナール)=黄色右奥の緑色のものは、胡桃の果肉(ギャルドゥ)=茶~黒など等・・・。

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これはそれらの天然染料を使いやすいようにパウダー状にして紹介もちろん販売もしていた。

これは5年ほど前で有るが、この頃からイランでも草木染に対する関心が戻ってきた頃である。

その翌年は大々的に草木染を紹介するイベントが野外の大会場でも行われている。

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これは大変に興味深いパフォーマンスで、サイヤヒー氏と彼の弟さんが責任者として様々な染料を違った媒染剤(明礬・アルミ・鉄など)で染めるとどのような違いになるかを丁寧に試し、その場でも実践し興味の有る人には詳しく教えてくれるというものであった。

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サイヤヒー氏はとても丁寧で、ペルシア語であったが素晴らしい草木染に関する貴重な資料もいただいた。(読んでいないが・・・)

 このようなことは、これまでの常識では考えられない画期的なことである。というのは本来、染め屋さんの技術というものは門外不出の秘密であり日本においてもどの植物からどの媒染剤を使えばどのような色になるのかというのは決して教えてはいけなかったからである。
        
(実は父方の実家は、2代前まで染め屋だったらしい。)

日本では高崎に住む山崎一家がこの因習を打ち壊し秘伝を公開し『草木染』という言葉を日本で定着させたようであるが・・・。

全ての情報がオープンになりつつあるネット時代の今のさきがけのような 事だが、当時は外の染め屋から大顰蹙をかってしまったようである・・・。

何故、イランでもこのようなことが始まったのか?これには幾つかの理由が有るようだ・・・。
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by caffetribe | 2008-02-28 19:03 | Life is color