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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

八角星について思うこと

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八角星=8ponted star について『旅と絨毯とアフガニスタン』のFさんのブログで興味深いテキストが載せられていた。とくにバローチ族の絨毯のモチーフにこの八角星を見つけることが出来る。

紹介されていた、J.Boucer氏の数枚のサドルバックの表皮コレクションに表現される八角星はどれも見事で、個人的にも最も好きなバローチ絨毯の一枚である。

この八角星を探してしたら、こんなモチーフが見つかった。
このバローチ族の絨毯に表現されるモチーフから女性が持っているのは、おそらく花だろうしその花の形は八角星のようにも見える。
だからといってこの八角星もモチーフの由来が花であったかどうかはわからない。

この花を持つ人を見ていると、誰か大切な人のために花を手向けているようだ、お見舞いに行く途中でもあるかのように・・・。

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星なのか花なのか、文様には自然現象や見た事のあるもの、知っているものをそのまま形として表現するのが自然だと思う。
同時にその形が、なにか象徴的なシンボルとしても意味を持つ、とも考えられる。

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部族絨毯の文様の意味としては、大きく二つの意味が有るのではないかと思っていた。
ひとつは、部族や民族その社会的環境に伝統的に伝わってきたシンボル=象徴。
遊牧民にとっては、部族のアイデンティティを表現するともいえる形で、トルクメン族のギュルなどがその代表的なものではないかと思う。
伝統的部族の誇り=『スピリット』と言い換えられるかもしれない・・・。
日本の大名や武家社会、その氏族などに伝わった家紋などもその意味合いを持つものと言えるのではないだろうか?
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もうひとつは、生活の中で生きていくための知『センス』が形となって表現されるもの
邪視よけや、鋸歯文様などの魔除け的意味合の強いモチーフである。
James Opie 氏が提唱して依頼、部族絨毯研究のなかで、このところ盛んになっている、動物の頭=アニマルヘッドコラム文様などもそのひとつといえるだろう。
この動物の頭に込められた意味を『雨乞い』などの呪術的意味合いと取ることもできるかも知れない。
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これはカシュガイ族のサドルバックの表皮だが隅のほうに小さく八角星モチーフが見える。
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もちろんこのような分類にはあてはまらないモチーフもたくさん存在するだろうし、今回の八角星もそんなひとつかも知れない・・・。

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もともと文様には、数学の回答のようなひとつの答えなどないのだろうが、どうしても
研究者はそれに意味を求めたがる傾向があるようだ。

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『旅と絨毯とアフガニスタン』でFさんもいっているように、世界各地にあるこの文様について個人が率直に感じたことを、あるがままに言い合えるきっかけになればいいのではと思っている。

個人的にこの八角星を見た時に最初に感じたのは雪の結晶であった。
小さい頃に雪国に住んでいたので、雪は身近な存在であったのだが、小学校で都会に出てきてから、めったに降らない雪に、懐かしさを含めた特別なものとして思いを込めて、観ていたからかも知れない。

その雪の結晶の美しさとはかなさには、思うと胸がキュンとなる時が有る。

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そして、理屈ぬきにこの八角星が好きなのである。

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上から3枚はバローチ族の絨毯とサドルバックの表皮(パイル)
カシュガイ族 サドルバックの表皮(パイル)
シャーセバン族 サドルバック?の表皮(スマック)
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by caffetribe | 2008-05-02 19:20