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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

美しい手仕事キリム1


ちょうど2年ほど前、2007年4月イスタンブールでICOCという国際絨毯会議が行われた。
会場はボスポラス海峡を望む、見晴らしのよい5★ホテル?スイスホテルボスポラスでした。
ホテル内のレセプションルームと地下のディーラーズフェアの会場の前には。
ここぞとばかりに素晴らしいオリジナルのアンティークキリムが展示されていました。
そのどれもが目映いほどの存在感を放つものばかりでした。

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アナトリア中部コンヤ周辺のユリュックによるキリム

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これはどこのものでしょうか?シヴァスあたりでしょうか?

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こちらもすごい存在感でした。たしかアイドゥンだったかな?
もしご存知のかたがいらしたらお教えください。よろしくお願いします。
ICOCの図録によると18世紀のもので、アナトリア中央部、Omer Bozdog コレクションとありました。

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個人的にはこれがとても気に入りました。ワイルドで土着的でありながら。洗練された品位があるこのあたりが遊牧民の手仕事の素晴らしさでしょうか?これはシブリヒサール周辺とありました。
このICOCには世界中から絨毯・キリム・布好きが集まっていてそれは、それは楽しい集いでした。

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こちらは皆さんもよくご存知ではないでしょうか?一般にシャルキョイと呼ばれています。
ICOCのメインイベントは世界各地の研究者によるレクチャーなのですが、この時もこのタイプのキリムについてのレクチャーがありました。ユーゴスラビアのベオグラード美術館の学芸員の発表でしたが、この薄くて糸の細い布のような繊細なキリムは『Pirot』と呼ばれる東欧圏で織られたものだそうです。
オスマン時代のトルコが膨大な地域を領土としていたころ、現在のセルビアやユーゴスラビア地域で織られた繊細で質の高い綴れ織りの毛織物を『Pirot』と呼び古くから珍重されていたようです。
レセプションのティータイムで偶然に同席した、東欧美人のMilena Vitkovic Zikicさんというベオグラードの美術館のキュレイターから『このタイプは東欧圏で織られたモノなのよ。』と直接聞くことができました。
ちなみに彼女は『Artistic Embroidery in Serbia』や『Les Kilims de Pirot』などの本を出版されていました。
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そのあたりを確かめようと、有名ディーラーの集まる販売ブースで、元気よさそうなトルコ人の若いスタッフに尋ねると、これは間違いなくトルコのものだ!と言い切っておられました。

何はともあれ、色々な意味でためになる集まりでした。
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by caffetribe | 2009-04-09 00:32 | 部族の絨毯について。