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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

カテゴリ:部族の絨毯について。( 25 )

2009年8月に、リニューアルした公式サイトjutanya.comが、さらに改良を重ね、マガジンスタイルのサイトに再リニューアルいたしました。

ワードプレスというオープンソースのブログサービスを導入したもので、これまで別々であったサイトjutanya.comとブログcaffetribe.exblog.jpを一つにまとめることで、キリム・ラグ・テキスタイルに関するストーリー,またトライブのサービスや展示会情報を、ワンストップで知ることのできる知的好奇心を刺激するサイトにしていくことが目的です。

今後は、よりいっそう、部族の手仕事、キリム・絨毯・テキスタイルに関する歴史・民俗・旅・物語など、部族の手仕事の背景にあるセンスやスピリットを紹介していきますので、サイトをお楽しみいただきたいと思います。


どうぞ今後ともトライブのウェブサイトjutanya.comをよろしくお願いいたします。



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ワードプレスを使ったサイトの再構築・デザインは、asian furniture & designs ethnicaさんに依頼し作成して頂きました。
また、ワードプレスによるブログ&ウェブサイトの設計・デザインにご興味をお持ちの方もお問い合わせ下さい。
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by caffetribe | 2009-12-14 19:24 | 部族の絨毯について。
あれこれと5年近く続けて来た部族の絨毯や布に関するブログですが、ひとまずお休みします。

これまでの記事は新しいHP(ウェブマガジン)にまとめ、過去の記事も見やすく分類しました。
どうぞそちらもご覧ください。
このブログもこれまでとは少し違った内容で始めるかもしれませんが、絨毯・キリム・布
に関する情報はHP(ウェブマガジン)に掲載してゆきます。

今まで読んでいただいた方、コメントを頂い方々、ありがとうございました。

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by caffetribe | 2009-12-08 02:07 | 部族の絨毯について。
今回も前回に引き続いて色彩の宝庫、アナトリアキリムの紹介です。
ここで紹介するキリムの多くはアナトリア地域の東西を移動しながら生活してきたユリュックと呼ばれる
遊牧系の部族達によって織られたものです。この遊牧民達のキリムの特徴は大きなサイズ(テント内の敷物用)は細長く織られた2枚の織物を繋いで幅の広い敷物にする場合が良く見られます。
これは遊牧民達が幅広のキリムを織るのに必要な据付式の縦型の機織の持ち運びが大変なので、移動し易い水平式の織り機を使うためと考えられています。
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上の写真3枚とも中央アナトリアを代表するキリムですが、2枚別々に織られたモノを後で繋いでいることがわかります。

それに比較して最初に紹介した、オスマントルコの宮廷用に織られたキリムはおそらく幅広据付式による織り機でそうとうに熟練した職工のようなの技術者によって織られたのかもしれません。
遊牧民のキリムを織るのがほぼ女性なのに対して、職人的な技術者は男性が多いというのもひとつの特徴でしょうか?
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17世紀のものと言われている宮廷時代のキリム、綴れ織りのヨコ糸はだいぶ破損していますが、残っている部分の色彩や織りは素晴らしく、当時の技術とセンスがいかに素晴らしかったのか、想像をかきたてられます。

もうひとつ例外的に繋ぎ合わせることの少ないキリムとして、モスクなどのイスラム寺院のなかに敷かれる礼拝用のキリムがあります。

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バルーチなどの部族絨毯やコーカサス地方の絨毯、エルズルムやアイドゥン、そしてトルコ東部のミラスなどに見られる一人用の祈祷用のものとは違い、横長で、何人もが同時にお祈りできるような便利なサイズのもの。
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このタイプを一般にSafKilim と呼んでいますが、最近ではめったにお目にかかれない見事なものがVakiflar Museumのアーチ型の壁に何枚も掛けられていました。
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このデザインのSaf Kilim はとても有名でスイス人のVORZコレクションの逸品がオークションで凄い価格で取引されていたのを記憶していました。
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このSaf Kilimも繋ぐのではなく一枚ものとして織られることが多いようです。

現存する絨毯のなかで最高穂と評価されている、16~18世紀のキリムや、最高の絨毯郡と評価されている
13~16世紀の絨毯はいずれもコンヤなどのアナトリア中部のモスクから発見されているものです。
日本でも注目に値する多くの布や宝物が奈良や京都の寺院から見つかるのと共通点を感じますが、敷物として過酷な使われ方をする、絨毯やキリムが朽ちて行くのは仕方のないことです。

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いつの日か日本でもこのような絨毯やキリムを見る機会が来ることを願っています。
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by caffetribe | 2009-04-15 00:22 | 部族の絨毯について。
前回でご紹介した、素晴らしいキリムに勝るとも劣らないコレクションが、イスタンブールのThe VAKIFLAR
Museumに展示されていた。
3枚のオスマン朝の宮廷用に織られたものを含む54点のキリムは、どれもが圧倒的な存在感に満ちていた。アナトリア東部~中部~西部の各地から集められた、どれもがアナトリアキリムの最高傑作と思われるのもばかりでした。
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まずはオスマン朝の宮殿用に織られたといわれている17世紀の綴れ織りの最高傑作。
言葉を失うほどの美しさでした。ことにフィールドをおおう豊かな赤の色彩には魅せられました。
ICOCにはキリムの色彩に魅せられた世界的な草木染研究者であるハロルド・べーマー氏も
参加されていて、アナトリア遊牧民の天然染料による染色やユリュック(アナトリアの遊牧民)についての貴重な研究発表も行われました。

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そしてこれもオスマン朝を代表するカーネーション?をモチーフとした連続花文様の綴れ織り(キリム)。
オスマン朝は、トルコ=チュルク(トルクメン)に代表されるチューリップ(チイルピィ)モチーフも有名ですが
この少しギザギザした花弁を持つ花文様も大変に好まれたようです。

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そしてアナトリア地方を代表する美しい色彩のキリムが洞窟のような古くて味のある建造物の中に
所狭しと飾られていました。
今回のICOCのメインゲストであり、数あるレクチャーのなかでも最も人気が高かったのがBomer氏による
『アナトリアにおけるらくだを使用して移動する最後の遊牧民』というレクチャーでした。
会場のスイスホテルのGeneva Roomは超満員で多くの立ち見による聴衆でごった返していました。
上のキリム達もまさしくアナトリア半島を移動しながら生活していた遊牧民たちの手によるものです。
そして、すべて自然界にある様々な素材から生み出された色彩の世界はBomer氏のみならず多くの人々を魅了し続けています。

草木染について。
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by caffetribe | 2009-04-12 23:03 | 部族の絨毯について。

ちょうど2年ほど前、2007年4月イスタンブールでICOCという国際絨毯会議が行われた。
会場はボスポラス海峡を望む、見晴らしのよい5★ホテル?スイスホテルボスポラスでした。
ホテル内のレセプションルームと地下のディーラーズフェアの会場の前には。
ここぞとばかりに素晴らしいオリジナルのアンティークキリムが展示されていました。
そのどれもが目映いほどの存在感を放つものばかりでした。

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アナトリア中部コンヤ周辺のユリュックによるキリム

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これはどこのものでしょうか?シヴァスあたりでしょうか?

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こちらもすごい存在感でした。たしかアイドゥンだったかな?
もしご存知のかたがいらしたらお教えください。よろしくお願いします。
ICOCの図録によると18世紀のもので、アナトリア中央部、Omer Bozdog コレクションとありました。

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個人的にはこれがとても気に入りました。ワイルドで土着的でありながら。洗練された品位があるこのあたりが遊牧民の手仕事の素晴らしさでしょうか?これはシブリヒサール周辺とありました。
このICOCには世界中から絨毯・キリム・布好きが集まっていてそれは、それは楽しい集いでした。

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こちらは皆さんもよくご存知ではないでしょうか?一般にシャルキョイと呼ばれています。
ICOCのメインイベントは世界各地の研究者によるレクチャーなのですが、この時もこのタイプのキリムについてのレクチャーがありました。ユーゴスラビアのベオグラード美術館の学芸員の発表でしたが、この薄くて糸の細い布のような繊細なキリムは『Pirot』と呼ばれる東欧圏で織られたものだそうです。
オスマン時代のトルコが膨大な地域を領土としていたころ、現在のセルビアやユーゴスラビア地域で織られた繊細で質の高い綴れ織りの毛織物を『Pirot』と呼び古くから珍重されていたようです。
レセプションのティータイムで偶然に同席した、東欧美人のMilena Vitkovic Zikicさんというベオグラードの美術館のキュレイターから『このタイプは東欧圏で織られたモノなのよ。』と直接聞くことができました。
ちなみに彼女は『Artistic Embroidery in Serbia』や『Les Kilims de Pirot』などの本を出版されていました。
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そのあたりを確かめようと、有名ディーラーの集まる販売ブースで、元気よさそうなトルコ人の若いスタッフに尋ねると、これは間違いなくトルコのものだ!と言い切っておられました。

何はともあれ、色々な意味でためになる集まりでした。
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by caffetribe | 2009-04-09 00:32 | 部族の絨毯について。
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今回は2週間という少し長めの展示であったためゆっくりとしたペースで展示を行うことが出来たように思います。
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このブログを見て来ていただきバルーチ族のラグを気に入って頂いた方もいらっしゃいました。
ありがとうございました。とても励みになりました。

会場にいらして頂いた方にはお渡ししたのですが、シャーサバン族はどんなタイプの毛織物を織るのか、またどのような特徴をもつ織りや技法を持っているかを少し紹介したいと思います。

《シャーサヴァン族の毛織物の機能分類》
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1.マフラシュ(寝具入れ袋)欧米では,赤ちゃんの揺りかごとも呼ばれることもある。

布団や毛布などの寝具をメインに、掛け布やキリム・絨毯の敷物等遊牧民の移動の際に最もかさばる大型の所持品をラクダのコブの両側に掛けて運ぶための袋物。

 長いほうの側面部分と底、短い方の側面2枚の3枚が一組で、平面として織り上がったものを後で底と両脇を纏り縫いして箱状に仕上ています。
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この上の写真はとても珍しく、切り離す前の短い方のサイドパネル(側面)は付いたままの形状で残っていたものです。

テントの中では様々な道具や衣類小麦などの生活に不可欠なものを収納する箪笥や棚のような役目を果たしています。
また四方を紐で繋ぎテントの天井から吊り下げると揺りかごにもなるという 大変に多目的な用途を持つ毛織物の袋がマフラシュです。
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2.鞍掛袋=ホールジン(サドルバック)…↑主にロバなどの動物の背にかけて両側に振り分けて荷物を入れる袋。大型のものはラクダや馬に小ぶりなものはロバなどに乗せて使用する。袋の留め口は綴れ織りで紐を編みこんで中身が飛び出さないような工夫が見られる。
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3.塩入れ袋―ナマクダン(ソルトバック)… ↑家畜をコントロールするのに欠かせない塩を収納する遊牧民には欠かせない袋で、家畜に舐められないように口の部分が、細くなっている。

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4.雑用袋=チャンテ(バニティバック)・・・↑遊牧に出かける際にはナンなどのお弁当を入れたりや
男性は煙草などの嗜好品、女性は化粧道具や装飾品などを
収納するいわゆる小物いれ。サドルバックや塩入れ袋などと同様に表側には部族を象徴する
モチーフが織り込まれるが裏側は縞模様が多い。

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↑は典型的な綴れ織りのいわゆるキリム。モチーフが大胆で遠目からも良く目立つ
3.敷物・・・・シャーサヴァン族は他の部族と比べてあまりパイル
(絨毯)の敷物を織らない事が知られている。
どうしてパイルが少ないのかは良くわからながイラン人の部族じゅうたん研究家Palviz Tanavoli氏の調査では、19世紀まではパイルの絨毯が織られていたが、20世紀始め頃から大変に少なくなり最近では、マーケットではほとんど見つけることが出来なって
来ていると記している。
これは想像に過ぎないが、持ち運びに重いため山岳地域の移動が多いシャーサヴァン族の遊牧生活に適さないために織らなくなったのかたんにパイル(結ぶ)という技法をこ好まないのかは良くわかっていない。

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↑はおそらくシャーサバン族のパイル(絨毯)タブリーズの古い絨毯バザールで見つけたが
細長いサイズだったためあきらめたが 今思えばどうして購入しなかった のか後悔している。

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4.掛け布・・・↑シャーサヴァン族のもうひとつの評価の高い毛織物としてジャジムと呼ばれる多目的に使用される毛織物がある。
                        
タテ糸紋織りの技法による細幅の反物のような毛織物がジャジム。何枚かを繋ぎ合わせ幅広の毛織物にしてテント内の間仕切り布団隠し、毛布、敷物、風呂敷、動物に荷物を乗せその上に被せるためなど多目的に使用される。

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5.動物の飾り&紐類・・・↑

遊牧民にとって欠かせないのが家畜であり家畜は家族のように大切な存在である。
それらの家畜を見分けたり、婚礼の際などに飾るための装飾品も毛織物で作られる。
また同様にテントを組み立てる際に必要なテントベルト、動物に荷物を積むための荷紐も
凝った織りが施される。  

『会期中お世話になったぎゃらりぃの方、見に来て頂いた方はたいへんに感謝しています。』

上の2枚の遊牧生活の写真は( Nomads of Iran) M.R.BAHARNAZ 氏の写真集から
の引用です。

《参考文献》
( Nomads of Iran) M.R.BAHARNAZ 写真
 『SUMAK BAGS』 John T. Weretime著

                
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by caffetribe | 2008-03-25 18:16 | 部族の絨毯について。
今さら、どうしたしたのと思われるかもしれないが、原点に戻りキリムや
絨毯を織ってきた部族の違いをもう一度整理してみようかと思う。

 どのように分類すればよいか、いつも迷うのだが一番解りやすいのは
地域別。西の方から東の方に向かって見てみよう。

さて、ここで困ったのは、遊牧系の部族は常に移動を繰り返してきたということだ。であるから,ある時代には、西方に位置していてもいきなり東方に移動を続け、いつしかかなり東方に位置してしまうバルーチ~バローチ族とか・・・?

中央アジアから東方にいたのに、西方へ大移動し、そこに歴史的なチュルク系王朝を打ち立ててしまうとか?地域的分類など意味の無いのが遊牧民の本質といえるのかもしれない。

学術的には、その部族の母語となる言語を基に、トルコ語系とかペルシア語(クルド語系)とかアラビア語系などを基礎に分類する方法も有るようだ。

しかしここでは、独断と偏見で好きな部族から順番に紹介して行こうと思う。

1.何といってもタイマニ族!
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有る方がこのタイマニ族を「融通無碍」と評価していらしたが、まさにそのとおり。
まったくとらえどころが無く、自由気まま、神出鬼没、天真爛漫・・・・。
ともかくいい加減なゆる~い感じがたまらなくツボにはまる。

 
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この絨毯は2枚別々に織られたものを後でくっつけて幅広の敷物にしたと思われる。ところが右半分の織り始めの部分がとても不思議。 
見るからに下手な織り技術、そして模様もチャランポラン。
まるで幼稚園児が入学したばかりで書いた絵のよう。それに対して左側はこアンテナ付モニターのよな不可思議なモチーフがかなりキッチリト揃っている。

 最近の幼稚園では子供の絵を展示するとき、入園したばかりと一年後に描いた絵を上下に並べて、「こんなに上手に描けるようになりましたあ~。」というような見せ方をしてくれる。

これは個人的な想像に過ぎないが、この絨毯には織り手の成長が見て取れる。

不揃いだったモチーフがすこしづつ形を成していき、完成形に近づいていく
試行錯誤を繰り返しながら、次第に完成されたモチーフが出来てゆく。
それが一枚に絨毯から見て取れる。

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しかしこれはあくまでも想像であり、本当のところは「織り手のみぞ知る」
     
ただし、この絨毯を見る人の感受性と想像力を刺激することは間違いない。

ネット上のニュースで「インターネットユーザーの品格」という面白い記事があったがライターさんはその品格を保つには、「感受性と想像力」が必要であると書いてあった。

心のために大切なもの。

それが絨毯の本質だとあらためて思う。

あえて、ここでもう一度部族絨毯の分類試みてみようと思う。

タイマニ族や『KAITAG』のようにまったく伝統にとらわれずに融通無碍に
文様や色彩を表現してしまう系統。方やトルクメンに代表される、頑なに自分達の色彩や文様にこだわる部族。
      
このこだわりの『有無』を基準に分類してみようか思う。    
     
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by caffetribe | 2008-02-12 16:24 | 部族の絨毯について。
     しばらく前のトルクメン絨毯に関してのICOC(国際絨毯会議)のアカデミック
     セッションの続きである。

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      『川沿いのトルクメン族』 (アムダリア川中流域の部族のモザイクについて。)
      中央アジアのアムダリア川流域のトルクメン族の織物について、これまで
      『エルサリ族』もしくは*『ベシール族』として間違って言及されてきた絨毯に
      焦点をあて、100枚を超える絨毯の資料の中から、均一でなくモザイクの
     ような多様性のあるこの地域の絨毯世界に新しい分類を加えた画期的な報告
     会がであった。

a0051903_19234653.jpgこの地域の地理や民俗に詳しいPeter氏によるアムダリア川中流域の地域的説明の後で、世界有数のトルクメン絨毯コレクターでもあるElick氏の袋もの(トルバおよびジュワルなど)コレクションの写真を見ながらの大変に中身の濃いレクチャーであった。
まずは、彼らのいうこの地域『Lebab トルクメン』の典型的な絨毯のモチーフを7つに分類していた。
1.トルクメンの伝統的なモチーフ(ウエスタン・クラシック)

2.クラシックモチーフを川沿いトルクメンが改良したもの

3.『空飛ぶガチョウ』のモチーフ。

4.格子状のモチーフ。

5.ミナカリ文様など見られるペルシア絨毯などから影響を受けたモチーフ。

6.花・植物・ボテ(ペーズリー)などのモチーフ。

7.東洋(中国など)からの影響を受けたモチーフ。
      

      この分類については、かなり議論もあるようだが、Elick氏のコレクションには
      確かにこのような文様の絨毯類が見られた。これまでに見たことのあるものから
      初めて見るものまで幅広かった。


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会場で行われたプロジェクターによる映像が写真に上手に取れなく、また処理もわるいので
お見苦しいのですが、どの袋物(トルバやジュワル)がどの分類にあたるのか?

かなりマニアックな世界でした・・・。
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by caffetribe | 2008-02-08 19:28 | 部族の絨毯について。

このところ、バルーチ族の絨毯が集まってきました。イギリスのバルーチコレクターのう友人やマシュハドの修理師サレヒやアフガニスタン人のディーラーから写真や現物で続々とバルーチの面白いものが集まってきました。

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本当に絨毯を扱うビジネスで面白いと思うのは、いいモノが売れたり展示会の企画を思いついたりするとス~ットその部族や地域のや機能のモノが集まってくるのです。

今回もお気に入りのソフレが嫁いだと思ったら、数点の興味深いバルーチラグが届きそうです。


『旅と絨毯とアフガニスタン』のブログでもFさんが度々紹介していますが、バルーチ族の毛織リモノには例えようのない不思議な魅力があるのです。

海外のディーラーやコレクターもかなりのめり込みの激しい人が多いようで、数冊の本が出版されています。





a0051903_21345429.jpgその本や資料の中で最も古く、興味深いものはもう20年以上前にロンドンで行われた二人のディーラーの共同企画の『The Wondering Boluch』ではないでしょうか?

英国におけるトライバル・ラグの草分けといえるカリスマディーラーのDavid・Blackと今でも現役でアフリカやニューギニアなどのTRIBAL ART 全般を扱うClive・Lovelessの二人が収集したバルーチの毛織物はたぶん当時のじゅうたん業界のみならずアートシーンに大きな影響を与えたようです。今では廃盤で,中古でボロボロでも350ドルを下らない図録が残されています。



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その展示の中でも最も高い評価を得たのがこのじゅうたんでした。これは後の出版された部族じゅうたん研究家のJon・Thompson氏の『CARPET MAGIC』でも紹介されていました。

こんなお宝は現地にもうないかもしれませんが、バルーチならあるかも?という想像を掻き立てる神秘性を含んでいるのがバルーチの本当も魅力かもしれません・・・。

この他にもアメリカ人のコレクター故Jeff.Boucher氏がメインにイランのホラサーン地域のバルーチ族の素晴らしいコレクションを集めた『Baluch Woven Treasures』という本と
ドイツ人コレクターのFrank Martin Diehr氏の『Treasured baluch Piecs』という本が出版されている。2冊ともコレクションがが素晴らしいので、近々紹介してみたいと思います。
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by caffetribe | 2006-11-02 21:51 | 部族の絨毯について。
先週は1年ぶりの盛岡での展示会に出かけていました。a0051903_1820967.jpg
そういえばちょうど1年ほどまえからこのブログを始め、盛岡を流れる北上川に上ってくる鮭のことを書いていました。

今年は例年になく、多くの鮭の遡上に出会い、すぐ目の前を大きな体をくゆらせて流れを上っていく姿を見ることが出来ました。
そんな時は展示会の成績もよく、今回は最も気に入っていたアンティークのバルーチソフレが青森のご夫婦の所へ嫁に行きました。

このソフレを手に入れるにには3年かかりました。

最初の年は、マシュハドに住むコレクターと知り合いなんとか彼のコレクション数点を手に入れることができました。
次の年に鍵のかかったコレクションケースの中身を見ることが出来、そこでこのソフレ(婚礼の宴会用と思われる)に出会ったのです。
他もモノとはまったく違うオーラを発するそのソフレは、織りの技術、素材の質、文様の面白さ、コンディションなどどれをとってもピカイチで、とても特別な祝いのために作られたのではないかと直感しました。しかしその時は価格もさることながらこちらに購入するというエネルギーがなくただ見るだけで満足という感じでした。
そして次の旅では、それがもしそこにあるのなら、欲しいという気持ちで出かけ、運良く再会し連れて帰ったのです。
しばらく手元にあったのですが、今回はなぜか展示用のモノをセレクトしている時にこのソフレが、何かを訴えているように表れそしてもっていったのでした。


気に入っていただいた方は、三内丸山遺跡のすぐ近くに住むという物静かなご夫妻です。

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ダブルインターロックの綴れ織・スマック織り・ヨコ糸紋織り・縫い取り織り・もじり織りなど多くの高度な平織り技法を使い、バルーチの伝統的な色彩で、典型的な文様を見事に織り出していました。婚礼用と思われるのは、糸の状態や色彩から相当古いモノと思えるのに、ほとんど傷みのない完璧な状態で、ごくまれに出してきて使用したのではないかと想像出来るからです。(文様と詳しい技法については後で紹介していきたいと思っています。)

遠くイランのホラサーン州のトルバテ=ヘイダリェ辺りからマシュハドを経由して長い旅をしてきたこのキリムは縄文時代のメッカといえる三内丸山の近くに落ち着いたのでしょうか・・・。
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by caffetribe | 2006-11-01 18:42 | 部族の絨毯について。