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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

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この本は憧れの一冊です。
時々海外の書籍サイトで価格チェックしていたのですが、300ドルとか500ドルとか、中古の状態が悪いものでも最低200ドルはしていて、購入をあきらめていました。
1970年代にイギリスで行われた同名「Rugs of wandering baluchi」の展示会の図録的な内容ですが、この展示会から欧米人のバルーチ熱に火がついたといえる先駆けとなる一冊でした。
出版したDavid Black 氏はまさしくカリスマトライバルラグディーラーで、当時はほとんど無名だった部族や貴重なキリム、スザニなどを集中して集め世に知らしめるという先駆者でした。
David Black氏をはじめて知ったのは、ロンドンに本拠のある「HALI」という雑誌ですが、「HALI」が創刊されるきっかけとなるオリエンタルラグへの熱狂的マニアが当時のロンドンには多く、その中でも圧倒的な存在感を放っていたのがDavid Blackでした。
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当時の欧米ではバルーチラグは、かなりマニア好みの部族絨毯だったと思います。当時最も評価の高かったコーカサス系やシャーセバン、カシュカイなどのメリハリのある色彩やデザインと比べて、地味で重苦しい印象を受けるからです。そこをあえてバルーチだけに絞り込み、展示したところがDavid Blackの彼たる由縁です。

実はこの本ある日本人コレクターさんから借りているのです。その方かなりのコレクター&ラグラバーで再きっは素晴らしいブログをはじめられました。次から次へと興味深いコレクションが登場していますのでキリム&トライバルラグファンは必見です。また切り口も画期的、思い入れのある内容に、毎回が楽しみです。
同時に洋書を読みこなし、日本では入手ほとんどない部族絨毯に関する情報も高いレベルです。
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「Rugs of wandering baluchi」からの引用


その後あいつで出版された、アメリカ人のbauchar collection やドイツ人のコレクションの本に比べると絨毯の内容的には程ほどですが、なかにはワイルドなDavid Blackらしいものも登場します。
今はロンドン郊外に引越してしまいましたが、知り合いに熱狂的なバルーチマニアのイギリス人がいて彼も若い頃にこのDavid Blackの「Rugs of wandering baluchi」から大きな影響を受けたと話していました。
一時は香港にいたイギリス人ディーラーの R.D.Parsons氏(The carpets of Afghanistanの著者)からトライバルラグを預かって販売もしていました。話がそれましたが、この展示会とこの本は当時のロンドン~イギリスでは大きな影響があったと思われ、同時にとても羨ましく思います。
この本の中で最も好きな絨毯2点を紹介します。
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メインラグ・ホラサーンイラン
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バーリシトバック・ホラサーンイラン

日本でもこのところ着実に広がりつつあるトライバルラグ(部族絨毯)やキリムの愛好家達。
そしてブログなどでも本当に好き~!という思いが伝わる記事も増えています。
欧米で始まったトライバルラグブームもたかだか40年前です。日本でもそのうねりを起こしてゆきたいと願っています。

この本をお借りしているTさんのブログ「My Favorite Rugs and Kilims」是非ご覧下さい。http://rug-lover.jugem.jp/
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by caffetribe | 2010-11-25 23:34 | おすすめの本