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部族の絨毯と布 caffetribe

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部族の絨毯と布

イマームアリ病院の完成

アフガニスタンという国を知り、知れば知るほどその国や人々、絨毯や刺繍などの手仕事に魅せられつづけて20年になろうとしている。

最初のきっかけは、絨毯やという仕事で関わったのだが、これまでに様々な縁があった。
政治や思想などの縁で知りあい関わった人もあれば、映画や文学などの縁もあり、学校を建てる人の縁もあれば、古着を送ったりとこれまでに、様々な出会いと別れがあったように思う。

そんな中、ごく最近に関わった事で、嬉しい知らせが届いた。

在日20年で、近所に住むハザラ族のR氏がついに念願の病院を故郷の村に完成させたのだ。
彼との付き合いも15年以上になるのだが、戦争時代には、学校を援助していたが、復興基金で学校に多くの援助が集まった後は病院の建設に力を注ぎ込んできた。

この病院は、さら地の時から少しずつ、本当に自分達の力だけで今回の完成を迎えたのである。
彼の思いもひとしおだろうが、このニュースは、このところの厳しい状況の中では嬉しかった。
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場所はハザラジャード ガズニ県 ジャグリ村というアフガニスタンのほぼ中央に位置する小さな村である。

イマームアリ病院の完成_a0051903_1913374.jpg


元々はR氏の自宅であったこの土地を生かし、基礎からアフガンの伝統的石積みを積み重ね4年間かけてここまで来たのである。
計画は2000年にR氏が帰国した際にロバに乗って1日かけてガズニまで行く途中の病気の老人に、アスピリンの錠剤を与えた行為に、想像以上感謝を受け、同時にこの地域の医療の重要性を感じたことがきっかけとなったようだ。
2001年以降当初はアフガン空爆などで、比較的アフガンに対しての関心が高く募金も結構集まったのだがここ1~2年は関心がすっかりイラクに移り、厳しい状況であった。
また、共同で作成したポストカードの売り上げ1000円も以前はたくさんのセメントや鉄筋が買えたのに今では、半分以下の価値になってしまったという状況の変化が建設を遅らせた。
イマームアリ病院の完成_a0051903_19122023.jpg

現在もまだまだ医療機器やドクター・看護婦さんの給料がままなりませんが、最初は何が出来るのか不安で様々な問題を起こしていた地元に人々にも希望の光?(雇用など)がみえたのかずいぶんと協力的にまた、集まることが多くなったようです。

イマームアリ病院の完成_a0051903_19161787.jpg


まだまだこれからのイマームアリ病院ですが、多くの地元の人々の嬉しそうな笑顔が何よりです。
by caffetribe | 2006-09-29 19:25

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