美しい世界の手仕事キリム2
Museumに展示されていた。
3枚のオスマン朝の宮廷用に織られたものを含む54点のキリムは、どれもが圧倒的な存在感に満ちていた。アナトリア東部~中部~西部の各地から集められた、どれもがアナトリアキリムの最高傑作と思われるのもばかりでした。
まずはオスマン朝の宮殿用に織られたといわれている17世紀の綴れ織りの最高傑作。
言葉を失うほどの美しさでした。ことにフィールドをおおう豊かな赤の色彩には魅せられました。
ICOCにはキリムの色彩に魅せられた世界的な草木染研究者であるハロルド・べーマー氏も
参加されていて、アナトリア遊牧民の天然染料による染色やユリュック(アナトリアの遊牧民)についての貴重な研究発表も行われました。
そしてこれもオスマン朝を代表するカーネーション?をモチーフとした連続花文様の綴れ織り(キリム)。
オスマン朝は、トルコ=チュルク(トルクメン)に代表されるチューリップ(チイルピィ)モチーフも有名ですが
この少しギザギザした花弁を持つ花文様も大変に好まれたようです。
そしてアナトリア地方を代表する美しい色彩のキリムが洞窟のような古くて味のある建造物の中に
所狭しと飾られていました。
今回のICOCのメインゲストであり、数あるレクチャーのなかでも最も人気が高かったのがBomer氏による
『アナトリアにおけるらくだを使用して移動する最後の遊牧民』というレクチャーでした。
会場のスイスホテルのGeneva Roomは超満員で多くの立ち見による聴衆でごった返していました。
上のキリム達もまさしくアナトリア半島を移動しながら生活していた遊牧民たちの手によるものです。
そして、すべて自然界にある様々な素材から生み出された色彩の世界はBomer氏のみならず多くの人々を魅了し続けています。
草木染について。